2022年2月7日、特許を受けたある発明品が相模原市に1,000個寄贈されました。
その名も「テリッパ」!
かわいらしい名前のこちら、コロナ禍で生まれた悩みを解決すべく作られた、画期的な便利グッズです。
あなたは食事の際など、外出先でマスクをはずしたとき、バッグの中や服のポケットの中に入れたりしていませんか?
しかし、バッグやポケットの中に直接入れてしまうと、マスクに付いた菌がバッグの中の物やポケット全体に広がってしまう恐れがあり、衛生的に良くないですね。
また近年では、マスクを一時的に入れておくためのマスクケースもよく使われますが、わざわざマスクケースに入れるのは面倒だと考える人が多いのも事実。ちなみに私もその一人です。
ここで役に立つのがこの「テリッパ」です。置き場所に迷うマスクを、服の裾やバッグの外側に、飛沫をつけないように挟んで固定しておくことができるのです!
テリッパとはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう!
テリッパとは感染対策グッズ! マスクを衛生的に保管するマグネットクリップ!
テリッパは、細長い形をしていて、両端にマグネットが付いているマグネットクリップです。マグネットクリップと言っても、柔らかい素材でできており、折り曲げてマグネット同士をくっつけることで挟む、という不思議なクリップ!
マグネットが付いたところには、指を入れる部分がついています。
使い方はこうです。
- 外したマスクを半分に折りたたむ。
- 折りたたんだマスクと、洋服の裾やバッグとをマグネットで挟む。
バッグやポケットの中に入れることなく、衛生的にマスクを保管できる、斬新で素晴らしいアイデアですよね!
さらにとっても小さいので、場所を取らないのも大きな魅力。バッグを持っていない場合でも、ポケットに入れておくことのできるサイズ感なので、どこへでも持っていけてしまいます!
ちなみにテリッパという名前は、指を入れる部分の形がスリッパに似ていること、また手でつかうものであることから、「手」と「スリッパ」を組み合わせて「テリッパ」と名付けられました!
誰もが親しみやすい、シンプルでかわいらしい名前ですね。
テリッパを発明したのは小学生!
さてこの画期的な便利グッズ、発明したのはなんと12歳の女の子。
神奈川県相模原市立桜台小学校に通う6年生で、名前は嘉手納杏果さんです。
今回、テリッパの発明で特許を取得した杏果さんですが、特許を取得したのは今回が初めてではなく、なんと5個目なんだそう!!
これまでには、ハンガーがほかのハンガーと絡まって取り出しにくいことをどうにかできないかと考えた杏果さんは、ハンガーに磁石を取り付けて連結できるようにした「からまないハンガー」を発明。
また、粉末の噛みこみでファスナーがうまく閉まらなくなることを解決するため、ファスナーの付いた袋の中に小さめの内袋を入れ、熱で接着する「しまるん」を発明。
このように杏果さんは斬新なアイデアから便利グッズを次々と発明してきました。発明のきっかけとなっている悩みはすべて、誰もが一回は経験のある悩み。
杏果さんは普段の生活の中で、不便だと思ったことをメモしているそうです。その姿勢が、一般の人々の悩みに寄り添った発明につながっているのですね。
身の回りの、小さいけれどストレスのたまる悩みを発見する能力、そしてそれを柔軟に解決する能力に脱帽です…。
そんな杏果さんの発明を支えているのが、杏果さんのご家族。特に、杏果さんの祖父知俊さんは、今回のテリッパの製品化にあたり、防護服などを作る企業に依頼する費用を負担するなど、全面的なサポートをしたとのこと。
そんな杏果さんとそのご家族、依頼を受けた企業の方々などの努力で生まれたこの製品は、相模原市に1,000個寄贈されました。テリッパは、今後子ども食堂を中心に活用される見通しです。
子ども食堂とは、食事をとれない隠れた貧困層の子どもたちに、ボランティアが無料または少額で食事を提供する場所のこと。そこでの子どもたちが安心して食事をとることに役立つのですね。
杏果さんは以前から「困っている人を助ける道具を作っていきたい」などと述べています。その願いをどんどんと実現している最中なのですね!
そんな杏果さん、将来は当然偉大な発明家を目指しているのだろう…と思いきや、将来の夢はなんと看護師!
その理由は「人の役に立つ仕事に就きたい」からだそうです。
杏果さん本人も発明とは全く関係がないと言っているものの、その奥にある困った人を助けたいという思いは共通しています。自分の中に軸をしっかりと持っている杏果さん、きっと素晴らしい看護師として活躍されることを期待したいですね!
「TBS NEWS DIG Powered by JNN」では次のように取り上げられています。
まとめ:感染対策グッズ「テリッパ」
新たに作られた便利グッズ「テリッパ」と、それを発明した小学生嘉手納杏果さんについて見てきました。
このテリッパ、まだ一般での販売は決まっていないようですが、もし発売されたら大ヒットするはずです!
商品化に期待が高まります。
また、今後も様々な形で人々を助けていく道を進んでいく嘉手納杏果さんに、これからも注目しましょう!