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記念日は自由に設定していい。
280万部という異例の大ベストセラーとなった『サラダ記念日』。
歌集がこれほど売れることはかつてなかったし、これからもおそらくないでしょう。それほどにこの一冊のインパクトはすごかったといえます。
それは「巧さ」よりも「共感」というキーワードが当てはまるかもしれません。
一度読めば記憶に残り、すっと口をついて出る歌が私だけでなく多くの人を惹き付けたのでしょう。
思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
ハンバーガーショップの席を立ち上がるように男を捨ててしまおう
「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日