『桜前線開架宣言 Born after 1970 現代短歌日本代表』山田航 編著

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個性あふれる歌人が集まったとき、それを人は「代表」と呼ぶ。

何とも目を惹く装幀の本です。タイトルも変わっています。「桜前線開花」ではなく「桜前線開架」です。本書は現代短歌のアンソロジー(詞華集)で、しかも1970年以降に生まれた歌人だけを取り上げた、何ともユニークな一冊となっています。40名の歌人が登場しますが、原則6ページで一歌人を紹介しています。2ページで著者の紹介文、残り4ページで歌人の作品を掲載するというスタイルです。登場する歌人も、選ばれている歌もすべて著者が自身の目で見て選んだものであり、単に有名だからといった理由で編まれたアンソロジーとは一線を画します。それぞれの歌人の特徴を捉えた紹介文に、著者の的確な読みと鑑賞の高さとそして歌への愛情が滲み出ています。

登場歌人は次の通り。大松達知、中澤系、松村正直、高木佳子、松木秀、横山未来子、しんくわ、松野志保、雪舟えま、笹公人、今橋愛、岡崎裕美子、兵庫ユカ、内山晶太、黒瀬珂瀾、齋藤芳生、田村元、澤村斉美、光森裕樹(以上19名:1970年代生まれ)、石川美南、岡野大嗣、花山周子、永井祐、笹井宏之、山崎聡子、加藤千恵、堂園昌彦、平岡直子、瀬戸夏子、小島なお、望月裕二郎、吉岡太朗、野口あや子、服部真里子、木下龍也、大森静佳、藪内亮輔、吉田隼人(以上19名:1980年代生まれ)、井上法子、小原奈実(以上2名:1990年代生まれ)。

二十一世紀は短歌が勝ちます。この本で選んだ四十人がきっと、九十八年のワールドカップ日本代表みたいになりますよ。 (「あとがき」より)

若手といわれる歌人の活躍を知るのに、本書は今後最適な一冊でありつづけると思います。

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