嵌め殺し(はめごろし)窓という言葉、聞いたことがありますか?
聞きなれない言葉ですよね。嵌め殺し窓とは「開かない窓」のことを指します。開け閉めができない、壁に埋め込まれた窓です。FIX(フィクス)窓ともいいます。
ホテルやビルなどで見かけますよね。「あー、それなら見たことがある」と思われた方多いのではないでしょうか。
「あの窓って掃除はできるの? 換気はできるの?」という疑問がでますよね。そんな疑問を、解消していこうと思います。
新築やリフォーム、または賃貸でお部屋を借りる予定のある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
嵌め殺し窓とは? 掃除の方法と換気の方法
先ほどもお伝えしましたが、嵌め殺し窓とは「開かない窓=開閉ができない、固定(FIX)した窓」のことです。一般的に窓といえば開け閉めができるイメージがありますが、嵌め殺し窓は開け閉めができません。窓枠とサッシが完全に壁に固定されています。そのため、FIX窓ともいわれているのですね。
嵌め殺し窓の最大の役割は「光を取り込むこと」です。
一般的な窓は、開け閉めして換気を目的にしています。しかし、開け閉めをしない嵌め殺し窓は外からの光を取り込む目的で作られています。
他にも、外観を楽しむ窓として「ピクチャーウィンドウ」や、縦長の細い「スリット窓」なども嵌め殺し窓にあたります。
確かに、窓があると開放的で部屋の中が明るくなりますよね。子どもの頃、ドラマに出てくる天窓に憧れました。しかし、あの天窓はどうやって窓掃除をするのかを疑問に思ったことありませんか? そうなんです、あの窓は簡単に掃除ができない窓なのです。
嵌め殺し窓の窓掃除
嵌め殺し窓の掃除方法について見てみましょう。
- 1階であれば、外側からガラスワイパーやモップなどで掃除をしてください。
- 1階でも届きにくい所は、柄が伸ばせるものや高圧洗浄機で洗います。
- 2階でもノズルが長いもので届けば、高圧洗浄機を使います。
- 何年も掃除できていなくて気になる、高圧洗浄機ではきれいになっていない、と思う人は業者に頼むといいでしょう。
正直、嵌め殺し窓の外側を自分で掃除するのは大変ですね。そうであれば、外側は自分で掃除するのをあきらめて、数年ごとにプロに掃除してもらうのがいいですね。はしごをかけて行うような、慣れない高い所の窓掃除はやっぱり危険です。
それよりもむしろ室内側の結露に注意をしましょう。結露によって、サッシのゴム部分に黒カビが発生しやすくなります。こまめに結露を拭き取り、カビ予防をしましょう。
嵌め殺し窓は換気できない
嵌め殺し窓の目的は光を取り込むことであり、換気を目的とはしていません。したがって換気することができません。換気をしたい場合は、他の窓や換気扇・換気システムを利用しましょう。
嵌め殺し窓のメリット4つ・デメリット3つ
さらに、嵌め殺し窓のメリット4つ・デメリット3つを見ていきましょう。
嵌め殺し窓のメリット4選
嵌め殺し窓のメリット
- 光を取り込むことができる
- 防犯性に優れている
- 気密性が高いので、花粉が家の中に入ってこない
- エアコンの稼働効率が上がる
① 光を取り込むことができる
デザイン性も高く、昼間は照明を付けなくても明るいです。
② 防犯性に優れている
開け閉めできないので、カギは必要ありません。カギを破られる心配はありません。
③ 気密性が高いので、花粉が家の中に入ってこない
こちらも開け閉めができないので、外からの侵入はありません。
④ エアコンの稼働効率が上がる
室内の空気が外に出ることもないので、エアコンの温度が安定します。
嵌め殺し窓のデメリット3選
嵌め殺し窓のデメリット
- 換気ができない
- 掃除が大変
- 外からの熱を受けやすい
① 換気ができない
換気をしたい場所には向きません。新築やリフォームの時は位置を考えましょう。
② 掃除が大変
先ほどもお伝えしましたが、室内側の結露に注意しましょう。外側の掃除は業者にお願いしましょう。
③ 外からの熱を受けやすい
光を取り込むことで、太陽の熱も取り込みます。位置によって真夏や西日は暑いです。
デメリットについては、窓ガラスの材質を選べば改善されるものもあります。どこに設置して、どんな目的の窓なのかをよく考えて選ぶといいですね。
まとめ:嵌め殺しの窓の掃除方法・メリット・デメリット
嵌め殺し窓についてお伝えしてきました。もう一度振り返っておきましょう。
- 嵌め殺し窓は、光を取り込むための窓
- 窓掃除は外側1階ならガラスワイパーやモップで行い、2階以上の場合は業者に頼みましょう
- 結露しやすいので、内側のカビ予防をしっかりとする
- 換気ができる窓ではない
- 防犯に向いている
- デメリットは、ガラスの材質でかなり改善される
おしゃれで、明るい部屋にしてくれる嵌め殺し窓。いいな!と思っていただけたと思います。
しかし嵌め殺し窓に限らず、窓の位置はとても大切です。外から中が丸見えではないか?防犯は大丈夫か?など。メリット・デメリットの両方をしっかりと考えて、新築やリフォームの際取り入れてみてくださいね。