あなたの家には、お仏壇はありますか?
仏壇のろうそくは、口で吹き消してはいけないことをご存じですか?
私の実家には仏壇があり、毎月ご住職にお経を上げてもらっています。私にとって仏壇をお参りすることはとても身近なことです。
そんな私ですが、子どものころは口で吹き消し、祖母に怒られたことがあります。怒られたおかげで、大人になり正しい消した方が分かるようになったので今は感謝しています。
ぜひ礼儀正しい消し方を覚えていただき、仏壇をお参りするときにお役立ていただければと思います。
なぜ仏壇のろうそくを口で吹き消してはダメなのか?
仏壇のろうそくが、お誕生日ケーキのろうそくやアロマキャンドルと大きくちがうのは、ろうそくの先に仏様・ご先祖様がいらっしゃるという点です。
仏教的に「口」は『穢れたもの』『不浄なもの』とされています。
人間の悪い行いは、「身口意」(体・口・心)から生まれるとされています。これを清めていくことが修行になります。
人は「口」で他人の悪口や文句を言ったり、肉や魚などの生臭いものを食べます。口でろうそくを消す行為は、その口から出た不浄なものを、仏様やご先祖様に吹きかけているとなるのです。そう考えると、とても失礼な行為になりますよね。
また仏壇のろうそくの火には意味があります。それは、あの世にいる仏様を導く灯り、あの世とこの世の道しるべの役割です。それと同時に周辺を清める浄化の作用もあります。
仏壇のろうそくの礼儀正しい消し方
仏壇のろうそくの礼儀正しい消し方を紹介していきます。
- 手で扇いで消す
- 指でつまんで消す
- 道具を使う
- 消さなくてもよいろうそくにする
手で扇いで消す
片方の手で、風をよける様に手のひらをろうそくの火に添えます。
反対側の手で、上から下に向かってあおぎます。
手を横方向にパタパタ動かしても、なかなか消えません。
すばやく上から下(または下から上)に向かい、手首のスナップを効かせるイメージです。
方向はどちらでも消えますが、手がお鈴やお線香にぶつかる可能性があるので私は下から上方向がおすすめです。
指でつまんで消す
親指と人差し指でろうそくの芯(根本の紐)つまんで消すこともできます。
祖母はペロッと指をなめてから、つまんでいました。初めて見た時は驚きましたが芯の部分はそれほど熱くはないそうです。
ただ、つまむ部分を間違えるとやけどをする可能性があります。ちょっと怖いな…と思う方はしない方がいいと思いますよ。
道具を使う
ろうそくの火にかぶせて消す「ろうそく消し」という道具があります。ひしゃくを小さくしたよう形をしています。それを、ろうそくの火にかぶせて消します。500円~1,500円くらいで購入できます。
また「仏扇」という道具もあります。これは字の通り、うちわになります。
仏壇用のうちわのため、お経が書いてあるものや蓮の絵が描いてあるものが多いです。安いもので300円から売っています。
さらには、つまむタイプの道具もあります。ピンセットのような形で、火の芯の部分をつまみます。指でやるよりも安全ですね。しっかりと芯をつかんで火を消すことができます。火が大きい和ろうそくに向いています。消した時の臭いがしにくくなるので、消した時の臭いが苦手な人にも向いています。2,000円前後で購入できます。
専用の道具を使うことが、一番安全に消すことができると思います。もしなければ、手を添えてあおいで消しましょう。
消さなくてもよいろうそく
例外にはなりますが、ご高齢のお家であれば電気ろうそくもおすすめです。
やはり安全が第一だと思います。種類も多く通販サイトでも2,000円~3,000円程度で売られているので、おひとりでお住いのご高齢の方にはぜひ案内してほしいです。
まとめ:仏壇のろうそくの礼儀正しい消し方
ここまで、仏壇のろうそくの消し方についてお伝えしてきました。
ポイントをまとめてみたいと思います。
仏壇のろうそくの礼儀正しい消し方
- 仏壇のろうそくを口で吹き消してはダメ!
(理由は「不浄なもの」を仏様・ご先祖様に吹きかけていることになるから) - 手であおいで消すときは、反対の手を添え手首のスナップをきかせて消す
- 専用の道具は価格も安く、安心して消すことができる
ぜひ、お盆やお彼岸などお仏壇をお参りするときに思い出してみて下さいね。
香典返しは「おこころざし.com」