普段あまり食卓に並ぶことのない「あさり」ですが、ホタテやはまぐり、赤貝などの貝類の中では、一番身近に感じるのではないでしょうか。
あまり知られていないと思いますが、「あさり」には、実は体に嬉しい栄養が豊富に含まれているんです。
あさりの旬は年に2回あり、春と秋があさりもふっくらとして一番おいしい時期と言われています。
そこで今回は、意外と知られていない「あさり」の栄養から、砂抜きと保存方法、体に嬉しい効果についてみていきたいと思います。
あさりの栄養素と働きをご紹介!
あさり100gあたりの栄養素
エネルギー 27kcal
たんぱく質 6.0g
脂質 0.3g
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.16mg
ビタミンB12 52.0μg
カルシウム 66.0mg
カリウム 140mg
鉄 3.8mg
亜鉛 1.0mg
ビタミン群がいくつもあり、カルシウムやカリウム、鉄分など、あさりだけで多くの種類の栄養素を摂ることができるなんて驚きですね。
それでは、それぞれの栄養素の具体的な働きについてみていきたいと思います。
ビタミンB群
ビタミンB1とB2が豊富で疲労回復に役立ちます。あまり聞きなれないビタミンB12ですが血流を促し、神経細胞に働きかけるので、ストレスから守ってくれる役目をしています。
鉄分
体内の鉄分が不足すると貧血を起こしてしまうため、栄養素の中でも必要不可欠なものです。野菜などにも鉄分はありますが吸収力が弱いので、肉や魚と一緒に摂ることで吸収力がアップします。
カルシウム
神経や筋肉に必要なミネラルの一種です。
カルシウムが不足すると骨が成長できず、加齢と共に骨も脆くなります。サプリメントから摂取する方法もありますが、他の栄養素の妨げになるなどリスクを伴います。
亜鉛
新しい細胞の成長を促す必要不可欠なミネラルの一種です。亜鉛が不足すると味覚障害や皮膚に炎症が起きます。
あさりの砂抜き保存方法
スーパーで売られているあさりは砂抜きしてあるものもありますが、多くは砂抜きしていない状態で売られています。
私もあさりは砂抜きをしても、いざ食べてみるとまだ砂が残っていたり、その手間だけでも億劫に感じてしまい、食材としてはつい敬遠してしまいがちです。ここでは上手な砂抜きの仕方と保存方法についてご紹介したいと思います。
砂抜きの仕方
- ボウルに3%ほどの塩水を作り、海水に近い状態にする
- あさりを入れて新聞紙等で覆いそのまま入れておく(2時間程度)
- ざるにあげて30分ほどおく
- あさり同士をこすり合わせるように洗う
あさりを暗い場所に置くために、新聞紙で覆うところがポイントですね。ざるにあげた後も、新聞紙をかけておくとあさりが水を吹き出すときに飛び散り防止になりますよ。
保存方法
冷蔵庫で1、2日程度持ちますがそれ以上の場合は冷凍保存をおすすめします。
砂抜き後、密閉袋に入れて冷凍庫へ入れて保存します。使うときは、自然解凍すると貝が開かないため、凍ったまま調理することがポイントです。
知っているようで知らないあさりの意外な効果
あさりの4つの効果
① 高血圧予防
タウリンを多く含んでいるため、コレステロールの吸収を抑えます。
② 肌や髪を健康に保つ
亜鉛が豊富にふくまれているため、新しい細胞の成長を促進します。
③ むくみ防止
カリウムを含んでいるため、余分な水分を排出する働きがあります。
④ 貧血予防
ビタミンB12がヘモグロビンの生成や血液を造ります。
あさりに含まれる栄養素がこれほど私たちの健康を守るために役に立っているとは驚きですね。
あさりの簡単レシピ
またあさりは旨味成分が多いので、塩分控えめの調理にも適しています。ここでは簡単に作ることができるあさりのレシピをご紹介したいと思います。
1. あさりの酒蒸し
- フライパンに油をひいて、しょうがとにんにくのみじん切りを炒める
- 香りがたったら砂抜きしたあさりを入れる
- 酒を大さじ2を入れて蓋をして、2分ほど蒸し焼きする
2. あさりのしぐれ煮
- 鍋にみりん、酒を大さじ3としょうがの千切りをいれる
- 砂抜きしたあさりを入れて5、6分煮る
- あくを取り除き、しょうゆを加えてさらに10分煮る
3. あさりときゃべつの炒め煮
- 豚肉とキャベツを一口大にきる
- フライパンに薄切りしたにんにくと唐辛子を熱して香りを出す
- 豚肉を炒めて色が変わったらキャベツを加える
- 酒大さじ1を入れあさりが開いたら、しょうゆ大さじ2をまわしかける
私はあさりを買ったときは、酒蒸しをよく作ります。味付けは薄くてもあさりの旨味を存分に味わうことができて、つくり方も簡単なのでおすすめです。
まとめ:あさりの栄養素と保存方法、簡単レシピをわかりやすく紹介!
あさりは意外と食卓には出番が少ない食材のひとつだと思います。
でも他の食材にはないビタミン群や鉄分、カルシウム、カリウムなどをあさりだけで一度に補えるなんて、とても嬉しい食材だったんですね。
そして高血圧予防はもちろんのこと、貧血予防やむくみ予防、女性には嬉しい肌と髪も健康に保ってくれるので積極的に摂りたいですね。
砂抜きが面倒・・・と思ってしまいますが、上手に砂抜きさえすれば、簡単な調理方法でおいしく食べることができるので、ぜひこの旬を迎えたあさりを堪能したいものですね。