目次
名前があるから、その物体は「怪獣」となる。
タイトルを見て思わず、そうわたしも同じ疑問をもったことがある、と感じた方は多いのではないでしょうか。ゴジラ、キングギドラ、ガメラなど、怪獣の名前はガギグゲゴのつく名前が多いです。ガギグゲゴに限らず、特に濁音が多いように思います。
本書はことばに詳しい著者が、言語学にとどまらず、脳科学や物理学を絡み合わせてこの疑問に迫っていきます。ことばの音のサブリミナル効果というのが、本書のキーワードとなりますが、ことばの音にはそれぞれ性格というか特徴をもっています。怪獣の名前に濁音が多いのは、ことばの音と深い関係性があるのです。怪獣の名前だけではなく、ブランドの名前などに迫った文章もあり、ことばの音の世界に深く入っていける一冊です。