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ひと味ちがうオトナは、言葉の愉しみ方を知っている。
著者の阿刀田高氏は本当に言葉が好きなのだと思います。本書を読めば、それを感じ取ることができるでしょう。
五つの章から成り、さまざまな角度から言葉、特に日本語について迫っています。私が好きなのは「無理問答」という言葉遊び。
「一枚でもせんべえとはこれいかに」
「一ケでも饅頭というが如し」
千と万の数字で対応するあたり、言葉の面白さが凝縮されていると感じます。他にも、クロスワードパズルや俗謡、百人一首、さらには日本文化と言葉の関わりなど、多彩なトピックが目を惹きます。
言葉の本当の愉しみ方というのは、本書のような言葉に触れることなのかもしれません。