バースデーケーキのろうそくの火を、あなたのお子さんは吹き消すことが出来ますか?
消せるのが当たり前と思っていませんか?
もしくは、ある程度の年齢になれば吹き消せるようになるでしょ、と思っているのではないでしょうか?
しかし最近では、小学生になっても吹き消すことができない子どもが増えています。
ろうそくの火が吹き消せないくらい別に困らないよ!と思うのは大きな間違いです。そこには、病気やまたは病気の初期症状が隠れているからです。
ここでは、なぜ小学生になっても吹き消すことができないのか?
そして、簡単に吹き消す方法や練習方法をお伝えしようと思います。
ろうそくの火を吹き消すもっとも簡単な方法!子どもでもできるコツ
ろうそくの火以外に、「吹く」ことを使うケースってどんな場合があるでしょう?
「吹く」ことが目で見えるという点で、タンポポの綿毛を飛ばすことがあります。
タンポポの綿毛は1~2歳くらいの弱い力でもふわっと飛ぶので、「吹く」練習のスタートにはおすすめです。
また「吹く」と言えば、寒い時に息を手に「は~は~」と吹きかけますよね。息は出ていますが、これではろうそくの火は吹き消せませんね。
逆にラーメンを覚ますときは「フーフー」とします。こちらの方が強い風を出せます。この時の大きな違いは、「口(唇)の形」です。
しかし、ただ「ふ(う)」の口を作るだけではろうそくの火は吹き消せません。大切なのは口で作った「ふ(う)」の穴に、強い風を通すことです。
特に意識するのは次の2点です。
- 強い風に負けない「ふ(う)」の口の力
- 鼻からしっかり酸素を吸い込めていること
鼻呼吸でしっかりと肺に取り込んだ酸素を、固く作られた「ふ(う)」の穴を通します。風が逃げてしまわないように、口周りにしっかり力をいれましょう。
これで、強い息の矢ができました。それを今度はろうそくの火というマトにぶつけます。
ろうそくの火というマトに当てるわけですが、方向が大切です。横ではなく斜め下に向かって吹き掛けます。真横から吹くと、ろうそくの芯が壁になり消えにくいからです。
このポイントを意識して、強い息の矢でろうそくの火を消す練習をしてみて下さい。数回練習するうちに、感覚がつかめるはずですよ。
そもそもろうそくの火を吹き消せないと何か問題があるの?
5歳くらいになると、「吹く」ことを覚えて、ろうそくの火を吹き消すことができるようになります。しかし、その時期を過ぎてもなかなかできない。その時は次の3点の事を考えましょう。
- 口や唇機能の発達が遅れている
- 鼻呼吸がうまくできていない
- ぜんそく
あなたのお子さんは、口をぽかんと開けながら、テレビをみたりゲームをしたりしていませんか?
それは上の1と2の可能性があります。
口や唇の機能が低下して、「固いものが嚙み切れない」「口からポロポロこぼす」「口が開けっ放しで口の中が乾く」などの状況を放置すると「口腔機能低下症」という病気になってしまいます。高齢者に多い症状ですが、最近では子供にもその傾向が見られます。
固い物を噛めない→口周りの筋力が弱くなる→ぽかんと口が開く→口呼吸になる
という悪い連鎖が起きてしまいます。
口呼吸にはデメリットがたくさんあります。
- ウィルスに感染しやすい
- 口が乾き唾液が減り、虫歯や歯周病が起こりやすい
- 酸素の摂取量が減る
- 顔の筋肉の低下により、歯が押され歯並びが悪くなる
- 無呼吸症候群を引き起こす
そうならないためにも、ろうそくの火が吹き消せないと気づいたら早めに口周りのトレーニングを始めましょう。
簡単なところでは次のような行動が有効です。
- 固い物をしっかり噛んでたべる
- 噛むときは口を閉じる
- 口の体操『あいうべ体操』を1日30回する
- 「あー」と大きく開ける
- 「いー」と横に広げる
- 「うー」と強く突き出す
- 「べー」と舌を突き出し下に伸ばす
先ほど挙げた他の2点については以下を注意してみましょう。
2.鼻呼吸がうまくできていない理由には、アレルギー性鼻炎や花粉症が原因にあげられます。早めに病院で診てもらい、改善してあげましょう。
3.ぜんそくの場合、ろうそくの火を1回で吹き消すことが出来ないことがあります。息が切れて苦しそうだった時は見逃さず、こちらも病院で診てもらってくださいね。
ろうそくの火が吹き消せないことから、口周りの筋肉低下や病気の初期症状を発見することができます。あれ?と思ったら、トレーニングをしたり受診したりしましょう。
まとめ:ろうそくの火を吹き消す方法と練習方法
ろうそくの火を吹き消す方法や、理由についてお伝えしてきました。
ろうそくの火を吹き消す方法と練習方法
- 「ふ(う)」で小さな穴を作り、風が逃げないよう口周りの筋肉に力を入れる
- 強い息の矢を作ったら、ろうそくの火を斜め下に向かって吹く
- ろうそくの火が消せない理由は口周りの筋力低下が大きな原因
- 「あいうべ体操」や固いものをしっかり噛むことで筋力は取り戻せる
- 鼻呼吸を意識する
- アレルギーやぜんそくがわかった場合は早めに受診する
「消せなくても別にいいや」ではなく、それは病気の始まりを意味していることだと気づきましょう。
口周りの筋力をしっかり取り戻してあげることで、病気の原因を防ぐことができます。日々の生活の中に取り入れて少しずつ改善していきましょう。